福島県会津出身、現在は東区にある「かめや」に嫁ぎ、アロマセラピストとして活動する竹下千帆さん。3人兄弟の末っ子で、短期大学ではインテリアデザインを学び、卒業するまでは地元で過ごされていました。
「小さい時からリカちゃん人形とシルバニアファミリーが好きで。高校で進路を考えていたときに、自分は室内空間が好きかも、と気付いてインテリアデザインを専攻しました。でも、建築の色が濃く2年の間で挫折してしまって」
そんな中、学生時代に先輩に連れて行ってもらった栃木のカフェの空間に感動。やりたいことが分からない子が自分を取り戻せる空間づくりがしたい、と地元会津でのカフェ開業に向け、卒業後は全国チェーンのカフェへ就職、上京することとなりました。
「お客さんを覚えたり親しみを持って接客したかったけど、なかなかそうもいかなくて。人材を育てる部署で、2年3か月働く中で23店舗くらい回って、モヤモヤがたまっちゃって」
改めてインテリアの販売をしてみようと、自分の好きなインテリアショップに履歴書持ち込み、”働きたい”とアプローチを続けた千帆さん。新宿で働くことになったものの、大量生産・販売の世界、あと何ヶ月したらこれがゴミになってしまうのだろう…と思った時、初心に還って一番やりたかったカフェの職業に戻ることにしました。
▲はじめてのヨロン島
「1年半経ったある日、社長に閉店後に残るように言われて。やっと私も一人前でコーヒーを淹れられるようになるのかなってワクワクしてたんだけど、言われたのはすぐにでも辞めてくれ、という解雇宣告で。当時25歳、まさか自分が日本で1番好きなカフェで解雇宣告されるとは思ってなかった」
テレビが無くて毎日映画めがねを観ていた千帆さん。全財産25万円で映画の舞台のヨロン島へ行ってみようと、片道切符を握りしめ鹿児島からフェリーで行ったのでした。
「初ヨロンは宿も決めてなくって、その場で調べて一番安いドミトリーに泊まって。1週間くらい経ったときに、縁あって求人してたプリシアリゾートさんで面接を受け、就職しました」
▲中央公民館で香りのワークショップ
プリシアリゾートでは、リラクゼーションサロンとフロントを兼務。この時をきっかけにアロマの世界へと入りました。転職後、正しい知識を伝えるためにワークショップをするなどして活動していく中、2020年コロナ禍に。
「あの時、心が病んでしまう方もいたりして、アロマを知ってたら救えたのにって思ったの。精神的にも肉体的にも健康でありたい、が私の価値観で、そのためには地球も健康で、周りの空間も素敵にしたい」
やわらかな千帆さんは、強い行動力と軸がありました。ぜひ、千帆さんに自分が落ち着ける香りを見つけるお手伝いをしていただいてはいかがでしょうか。
竹下 千帆(たけした ちほ)
会えるかもスポット:かめや