宇井瑞季さんの挑戦

皆さんは、月桃という植物をご存知でしょうか。月桃とは、ショウガ科の香り豊かな植物で、殺菌・防虫効果があり、ヨロン島では昔から餅を蒸す時の包みや容器として月桃の葉が用いられてきました。茎から取れる繊維は丈夫で、縄や草履なども作られました。

昔から島の生活に馴染みのある月桃ですが、現在、その葉を用いてお茶を作り、オンラインストア「YuGaHu」を営んでいる方が、今回ご紹介する宇井瑞季さん。

宇井さんは和歌山県出身で、2019年11月にヨロン島に移住してきて初めて月桃に出会いました。その香りや効能、花の可愛らしさに惹かれ、より多くの人に月桃の魅力を知ってもらうため、自ら月桃茶を作り、販売することを決意しました。

「麦茶や緑茶のように、毎日飲みたいと思える月桃茶を」というコンセプトを元に試作を重ね、色々な世代の方に試飲してもらい、1番評判の良かったお茶が現在販売している『なぎの月桃茶』です。ショウガのようなスパイシーさと甘くスッキリとした味わいが特徴です。

「月桃茶の香りはリラックスできるので、就寝前に飲むのがおすすめ」と語る宇井さん。お客様からも「寝る前に飲んだら、翌朝の目覚めが良くなった」と、その効果を実感したお声もいただいているそうです。

味だけではなく、パッケージにもこだわりがあり、環境に配慮して植物由来のものを一部使用しています。

今後の展望としていずれは、島の方々と協力しながら月桃の茎の繊維で編んだ雑貨なども展開していきたいとのこと。月桃の魅力を発信するため、宇井さんの挑戦は続きます。