すべてはヨロン島のために

「クレープ屋さんができたんだって！」
「今度の日曜日に子ども食堂やってるって」
「沖縄のドクターヘリをヨロン島からも要請できるようになった」

ここ1年ほどの間にヨロン島で話題になったこれらは、すべて福由美子さんが関わっています。自らを「男前ばーさん」と呼び、パワフルに活動する由美子さんにお話を聞いてきました。

クレープ屋「笑人達（わらびんちゃー）」は、約1年前の2021年に茶花小学校近く、88商店の隣にオープンしました。

以前からクレープ屋をやりたいと思っていた由美子さん。コロナ禍で子どもたちが行くところがないという話を聞いて、「クレープで東京・原宿に行った気分になってもらえたら」と始めました。「子どもたちの笑顔が最高。子どもがうれしいと私もうれしいんです」

▲子どもたちもクレープを買いに訪れる。

その後、子ども食堂もスタート。ボランティアの皆さんの助けや食材の寄付を受けるなどして、月1回ほど開催しています。とはいえ、潤沢な資金があるわけではありません。「どこまでできるか…挑戦です！」と笑顔で話してくれました。

島民の切実な願いのひとつだったドクターヘリのニュース（※）は、笑人達をさらに笑顔でいっぱいにしました。2年ほどかけて実現にこぎつけた由美子さん。「島内だけではなく、沖縄の方にもたくさん協力していただきました」とうれしそうに話してくれました。

「思うようにいかないこともあるけれど、自分ができることをコツコツやっていけば、きっと良い方向に行く。人があふれ、笑顔があふれるヨロン島にしたいんです」と、島のために子どもたちのためにと活動する由美子さん。

お話を聞きながら「私も自分ができることをしっかりがんばろう！」と思えました。

前向きな気持ちになれる由美子さんに、ぜひ会いに行ってみてください。

※ヨロン島は鹿児島県ですが、距離的には沖縄県の方が近いため患者の容態などによっては沖縄県のドクターヘリに出動・搬送してもらえないか、由美子さんは仲間たちと要望書や署名活動などをして働きかけ、現在はそれを可能とする協定が結ばれています。