素直な心でありのままを

「ヨロン島から受け取った愛情への恩返しをしていきたい」そう話すのは、観光協会職員で、エイサー団体舞弦鼓のリーダーを務める小高明日香さん。

埼玉県で育ち、アスファルトに囲まれて小さな世界で悩んでいる自分から旅立ちたくて放浪をし、その末に辿り着いたのが、ここヨロン島なのだと言います。

民謡酒場で働き、結婚と出産も経験して、もうすぐ埼玉にいた頃よりも島で過ごす時間のほうが多くなるという明日香さんは、「もうこの場所を自分から離れることはない」「受け取ったものを返していきたいから」そう語ってくれました。

「日々、感動するんです」

「北海道やモンゴル、与那国島などを旅するなかで民謡に出会い、私はたまたま縁あってここに住み始めた」「変わった身なりで島をうろつく私にいろんなひとが優しくしてくれた。感謝して、好きになって、家庭を持った今でもそれは変わらなくて、ますます島への想いが強くなっているんです」

一度、彼女の歌声に触れたならば、誰もが惚れてしまうくらい、なんとも綺麗な郷土愛が島と共鳴しているのを感じます。

歌は不思議なもので、彼女の等身大の魅力がそのまま空気を揺らして心に届きます。

与論島劇団『野生の島人』の一員でもある彼女は「親が本気で楽しんでいる姿を子供に見せて、島のなかできちんと子育てしながら生活していきたい。それがいつか島への恩返しになれたら嬉しい」と希望を聞かせてくれました。

観光で来島される方には、「素直な心でヨロン島のありのままを感じて欲しい！ そしたらもう全てが愛おしくて！ ヨロンのこともっともっと好きになっちゃうよっ」そうメッセージをもらいました。

取材のなかで、ひとつ聞き忘れたことがあります。彼女が身に着ける服といえば「鮮やかな青い色」を日常的によく選んでいる気がするのですが、それは彼女が見るこの島の海や空の青さと関係していたりするのでしょうか？

ぜひ今度、彼女に直接聞きに行ってみてください。