神社が身近な場所になるように

与論城跡としても知られる見晴らしの良い高台に『地主・琴平神社（とこぬし・ことひら）』があります。

「この場所からは沖縄が見えるし、ヨロン島が一望できる。景色を楽しみに訪れて欲しい」と話すのは、この神社に勤める沖道成さん。与論高校卒業後に島を離れて大学に進み、社会人としての経験を積んだあと2011年に島に帰り家業である神職に就きました。

「ヨロン島には海や自然など昔のままのものがたくさん残っている。そういうものに触れてもらうとともに、人と会って人と挨拶してもらいたい。旅の濃ゆさが違うので、ぜひ、ヨロン島では人と出会う観光に飛び込んで欲しい」と勧める道成さん。神社を訪れた人に写真を撮ってあげたり、一緒に海を望みながらヨロン島の話を聞かせてくれたり、ご自身も出会いをとても大切にしています。

▲島の人も折に触れて訪れる地主・琴平神社

地主・琴平神社では毎月1日・15日の早朝に神社ヨガを開催しています。そのことを話題にすると、「観光客も島の人や子どもたちに向けてもだけど、神社がおごそかな場所ではなくて遊びに来れる場所として身近に感じてもらいたくて、あれこれしてます」と笑って話してくれました。

子どもの日に合わせて鯉のぼりに絵を描くイベントを開催したり、バナナスタンドを設置したりと楽しいことを次々と仕掛けてくれる道成さんですが、その根底には“神社を継ぐこと”“ヨロン島の魅力を次の世代に継承していくこと”への使命感のようなものを感じます。

あなたもヨロン島を訪れたら、神社を参拝しながら道成さんとの会話を楽しんでみてはいかがですか？