冬のヨロン島、空から「ピィッ、クゥィー!」と甲高い声を耳にしたことはありませんか?
声の主はサシバ。タカと同じ猛禽(もうきん)類で、この島の生態系ピラミッドの頂上にいる存在です。サシバは、2006年改訂の環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類として指定されました。
春から秋は東北~九州地方の里山で暮らし、寒い時期になると越冬のため南西諸島や東南アジアにやって来ます。
島の子どもたちにも人気で、空にいる憧れの存在としては飛行機とこのサシバが挙げられるほどだそうですが、獲物を捉えながら空を舞う姿は、自然界を生きる逞しさを感じます。
私自身もこの記事のため、カメラ片手に空を見上げる日々…、獲物を掴んだまま滑空する姿に3度遭遇したのですが、残念ながらレンズに収めることはできませんでした。
…悔しい。
ヨロン島に冬にお越しの際は、キレイな海だけではなく、空に映るその雄大な姿を眺めてみてはいかがでしょうか?
そしてその姿をフィルムに収めることに挑戦してみてください。
彼らを撮るのは中々難しいですよー。
余談ですが、この記事を書く前に行われたライター同士の打ち合わせの際、「今度サシバのことを書こうと思っています」と言ったら、「え? 差し歯?」と誤解されました。笑
会えるかもスポット:冬のヨロン島の上空。もしくは電柱や木の上など。
写真提供(1枚目):阿権浜水族館@徳之島