ヨロン島で一番大きなお土産店「サンコーラル」、そして「薬草パパイヤ農園」を営む白尾さんご一家。今回はスーパーフードとしても注目されているモリンガについて、長男の元彦さんにお話を伺いました。
「元々、30年ほど前から父親と共にパパイヤやウコンを育てていましたが、知り合いからインドやアフリカで栽培されているモリンガの存在を聞き、同じように温暖なヨロン島での栽培ができないかと思って、モリンガ作りを始めました」
▲モリンガの葉を収穫する元彦さん(右)と弟の浩希さん
始めたばかりの頃は木が大きく育たず、収穫量も少なかったため、サプリメントや粉末、お茶などに加工していたそうです。しかし当時はまだ知名度も低く、売れ行きはあまり良くありませんでした。
その後、父親の元久さんから「麺にしてみたい」というアイディアがあがり、四国で麵の作り方を学んだ後にモリンガ麵作りをスタート。
▲お店で販売されているモリンガ麺
島内の宿や飲食店でのメニュー化、島外の物産イベントへの出展などを重ね、今では奄美大島や大阪の豊中、東京の新橋にあるお店のメニューにも使われるようになったそうです。
「モリンガの栽培で難しいのが気候との付き合い方」と元彦さんは話します。
夏を過ぎて気温が下がってくると、木々の成長が緩やかになってしまい、特にこの冬のような寒波がくると大変です。その他、台風で細い枝が折れたり、海からの潮風で弱ってしまったりと苦労も多いとのこと。
それでも、生命力が強い植物のため、10日間ぐらい経つとまた新しく芽吹いてくれるそうです。
最近では、健康志向やデトックスなどの美容効果の観点から注目が高まっているモリンガですが、私たちが口にする一つひとつがそうした苦労を乗り越えて育ってくれたものなのですね。
▲ガーリックペッパーをブレンドしたモリンガ・ソルトが人気
「モリンガ麺以外にも、これからもっと商品の数を増やしていきたいし、もっと美味しいものを作っていきたいですね」と話す元彦さん。
ヨロン島の温かい空気と人の手で作られたモリンガ商品の数々…、みなさんもぜひ食卓に並べてみませんか?