砂浜に行くと小さな穴をいくつも目にすると思います。
これは「スナガニ」と呼ばれる生き物が掘った穴、つまりカニが暮らしているお家なのです。
私たち人間から見るとどれも小さい穴ですが、よく見てみると1円玉より小さい穴もあれば、500円玉ほどのサイズも…、私たちと同じようにそれぞれ個人差(個体差)があるのです。
ちなみに、スナホリガニと呼ばれる生き物もいるのですが、それは通称「ハマガメ」と呼ばれる別の生き物です。真っ白に見える砂浜にも、いろんな生き物の営みがあるのですね。
▲穴に潜っているスナガニ
ところで、「蟹穴主義(かにあなしゅぎ)」という言葉をご存知でしょうか?
これは2024年から新1万円札に描かれる渋沢栄一さんの言葉で、「蟹は自分のからだに合わせて穴を掘る。そのように自分の身の丈にあったことをすること、社会に貢献すること、そして、それを自分の喜びとすること」と説いたそうです。
そう考えると、私たち人間は必要以上に物事を大きくしてしまうことがあります。
そして、私たちの肥大し過ぎた活動に自然(地球)は悲鳴を上げているのかもしれません。
▲穴から出てきたスナガニ(写真中央の下)
普段は姿を見せないスナガニですが、運よくその様子を撮影することができました。
何気ない砂浜の小さな穴からも教えられることがあるのかもしれませんね。
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