12月に入ってやっと暑さが和らぎ過ごしやすく感じるヨロン島で、昨年に引き続き「くじり橋アドベンチャー」イベントが開催されました。
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くじり橋アドベンチャーは、大金久遊歩道をスタートに生き物・植物を観察しながら、ヨロン島唯一の川である増木名川の河口までの通称“くじり橋”を目指して歩いてみようというワークショップ。講師は昨年と同じく、生き物と人との共生できる社会づくりを目指す株式会社 生態計画研究所に勤める松井真人先生です。
今年7月にオープンしたMuuruに集合した子ども達。松井先生からヨロン島にいる生き物について、写真を交えて質問形式で講義を受けました。
「ヨロン島にいる鳥は何種類?」などの質問に一生懸命考えて答える姿が印象的でした。ヨロン島は小さな島ですが、たくさんの生き物が住んでいることを教えてもらいます。
講義を聞いた後は網をもって遊歩道へと出発します。
事前に松井先生から配られたいきものをチェックするビンゴカードを手に探検開始。さっそく、ツマムラサキマダラ(ちょうちょ)を見つけました。毒のある植物を食べて捕食者から身を守っているそうです。
続いて大きなナナフシを見つけました。枝みたいで探すのは大変ですが、だんだん探すのがうまくなる子ども達。大きな個体はメス。ちいさな個体はオス。メスは卵を産むために身体が大きいそうです。
▲枝みたいな虫「ナナフシ」
アブラムシもいます。メスだけで子どもを生む習性があり、オスは秋が深まる一時期にしか生まれないそうです。
生物界の不思議を教えてもらいながら探検はくじり橋へと辿り着きます。
川沿いを歩いているとヤンバルクイナとおなじクイナ科のバン、魚をつかまえたミサゴ、カルガモがいます。水中にはティラピアがいます。草を網で探ると、ヤゴやめだかに似たカダヤシがいます。海水と淡水の混ざる汽水域には様々な生き物がいます。
探検を終えてMuuruの展望室で今日の振り返り。
「カニがいなかった」という感想があり、先生から百合ヶ浜はカニの食べ物が少ないこと、隠れる場所が少ないことからカニは少ないが、そんな中でも生きているカニがいることを教わります。最後に松井先生が前日に収穫したタコのプレゼントも。
このワークショップを通して、生き物を探す“目”を覚えた子どもたち。
生き物と共に暮らすヨロン島の豊かな自然をこれからも守っていこう― そんな心が育まれていたら嬉しいです。
※この事業は日本財団の学校教育と社会教育が連携した海の探究活動支援事業として実施されました