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ヨロンの種特集ヨロン島の劇団「野生の島人」による第5回目公演が上演されました
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ヨロン島の劇団「野生の島人」による第5回目公演が上演されました

Reporter 池田かな

ライターが見つけた旬の話題を独自取材しました。

2023年3月28日、ヨロン島内砂美地来(サビチラ)館にて、劇団「野生の島人」による第5回目となる公演が上映されました。本公演のタイトルは、「またここで会いましょう」。

 

5年間事業の集大成

2022年10月23日に第4回公演をしてから、わずか半年。劇団を指導している空間演出家の小池博史さんが文化庁の委託事業で関わってから5年目となる最終年度は、事業の集大成となる演目を作ることにしたそう。これまではヨロン島在住の劇団員のみで作られた作品でしたが、今回は小池さんが指導する大学生や、東京から来島したラッパーの「下町兄弟」さんも加わり、とてもパワフルな作品に仕上がっていました。

▲古代人、現代人、未来人、音楽で交わる

「2018年からかかわって早5年。ここまで自分たちで作品を作れるようになったことは目覚ましい進歩だった。どこの地域にも伝統はあるが、伝統をきちんと調べ、芸術作品にまで落とし込んでいるのは本当に珍しいこと。」小池さんは開演前に、語りました。

舞台はヨロン島の砂美地来(サビチラ)館で行われましたが、舞台上にはヨロン島に自生している植物が用いられていました。そこにプロの照明さんが入ることで、同じ場所でも魅せ方によってこれほどまで違うものになるのだと思わされました。

▲ヤドカリ、トカゲ、チョウチョなど、人は何にでもなれる。ヨロン島の死生観が演じられた

作品では、古代~現代~未来が繋がれていく不思議な世界観が演じられていました。手にハジチと呼ばれる入れ墨を掘られている女性が活躍している古代の様子、現代の考古学者たち、そして未来人。それぞれ個性的な役が演じられ、劇中の音楽は今回のために島内外のミュージシャンたちが作詞作曲をされた豪華なものでした。1つ1つの音楽がミュージカルとはまた違った味わいに仕上がっていて、芸能文化に乏しいとされる離島僻地でも「ここまでのものが出来るんだ!」と希望を見せてくれたように感じさせられました。

事業は終了しましたが、野生の島人劇団の活躍はまだまだ続きます。ヨロンFunも引き続き、劇団のみなさんを追い続けていきます。「またここで会いましょう」!

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