ヨロン島で「和田さん」と言えば、「あの写真家の」と返ってくるほど有名な和田州生さん。
和田さんはクリエイティブ・ディレクター、写真家として会社を設立。日本だけでなくドイツやロシアなど海外を相手にも仕事をされ、「引退したらヨロン島に恩返しをしたい」という想いのもと、妻で同じく写真家の美代子さんと2008年にヨロン島に移住されました。
写真一筋の人生かと思えば意外にも高校時代はラグビーの選手。
その道に進むものと思っていたけれど、全国大会予選の試合で怪我をしてドクターストップ。「学業のためと言えば親が旅費を出してくれるかも」という下心で写真学科を選び方向転換。
卒業制作のために訪れたヨロン島。ここで撮った写真が瞬く間に世間に認められ、そこから写真家への道が開けていきます。
卒業後に開催した「和田州生写真個展~日本の最南端 与論島~」はマスコミや業界で話題になり、ヨロン島の観光ブームの火付けになったと言っても過言ではなかったほど。
思いもよらず、ヨロン島への旅が「自分の人生を決めた旅」になったのです。
▲大学生当時に書いたヨロン旅への「企画書」(約50年前)
「おもしろいこと、やれる時にたくさんやらないと」と話す和田さん。
移住してからは作詞に挑戦したり、ヨロン島の新名物・ほろほろ鳥の“ホロホロ音頭”を作ったりとその活躍は写真家の域に留まりません。
認定こども園「ハレルヤこども園」の一室には和田さんのコレクションルームもあり、交流の深い芸術家たちの作品や、ご自身が集めたお宝がたくさん展示されていて、美術館のないヨロン島でも子どもたちがアートに触れ合える場を作ってくれています。
※コレクションルームは普段は施錠されているため、アポイントを取ってからの来訪をおすすめします。
和田さんの写真は、当時の風習・文化・歴史を伝える貴重な資料としてサザンクロスセンターなど島内各所で展示されていますので、ヨロン島を訪れたらぜひ探してみて下さい。
あなたの笑顔も、コレクションに加えてもらえるかもしれませんよ。
和田 州生(わだ くにお) E-mail:oregawada@outlook.jp
隣は妻・美代子さん。
会えるかもスポット:与論民俗村周辺、海謝美、コレクションルーム(月・土の午後)